生活様式の変化
近年、日本の住宅は欧米化に近づき、生活様式が変化しつつあります。
日本の代表的な家屋といえば、平屋づくりの木造建築で、土壁構造、畳敷きの和室といった、日常生活のほとんどを、床上で過ごすことが一般的でした。
しかし、終戦後私たち日本人は、都市部や若者を中心に欧米スタイルにあこがれ、欧米流を求め始め、床上生活から椅子生活へ、また布団での就寝からベッドへと、大きく変化しました。
日本という国は、一年を通してみましても、湿度が高く、地震の発生が多く、梅雨や台風といった気候の変化も激しく、また北部では降雪量が多く、南部との気温差は激しいものです。
昔ながらの日本家屋は、そうした日本の自然環境に、うまく適応した構造あり、夏場には適度な隙間から風が通り、冬場は室内の床上で、暖をとることもできるように、造られていました。
生活様式が、床から椅子へと上がったことにより、暖房の位置も、必然的に上部へと求められるようになりました。
こうした生活様式の変化により、昔ながらの暖房において、冬を過ごすことに不便を感じるようになりました。
また、現在の建築構造も、必然的に欧米流のつくりへと変化しました。
そこで注目したいことが、私たち日本人の昔ながらの性質、「日本」という国に、適した過ごし方です。
どんなに欧米流を追い求め、住宅様式から家具までが変化し続けていく中でも、変わらないものがあります。
それは、室内では靴を脱ぎ、居間(リビングルーム)での一家団欒には、床上でくつろぎ、またはゆっくりとお風呂につかったり、畳式の和室に癒されたりという、昔ながらの習慣というものです。
これは、逆に言えば私たち日本人の本来の姿であり、日本の暮らしの「長所」でもあるといえるでしょう。